第3回スカウトFes最終選考レポート

白熱の最終選考レポート

第3回スカウトFes最終選考レポート

「なかよし」「シリウス」「ARIA」「デザート」「別冊少年マガジン」の5誌に、あらたに「ハツキス」と「ヤングマガジン サード」が加わり、より一層の盛り上がりをみせた『講談社×pixivまんがスカウトFes』。第3回となる今回も、たくさんのご応募をいただきました。7人の編集長たちの意地と意地がぶつかりあった、白熱の最終選考の様子をレポートします!

グランドチャンピオン作品選考
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編集長のみなさま、本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。今回もよろしくお願いいたします。
 
よろしくお願いします!
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では、まず最初にグランドチャンピオンを決定したいと思います。今回も、最終選考に残った作品のなかから、それぞれの編集部内で高評価だった作品を、編集長に選んでいただきました。上機しほさんの『コイゴコロ』、山鳥さんの『わるいこと』、三隅さんの『inner world』、甘味さんの『鉛色の島』の評価が高かったですね。みなさまのご感想はいかがでしょうか?

しーげる(デザート)
『inner world』は、今回から可能になった、ネーム応募の作品でしたね。ネームの段階でも表情がかなりよくて、絵が上手そうだなと期待しています。
けんぴち(シリウス)
あと今回はわりと、短編映画っぽい作品の応募が多かったですね。『コイゴコロ』とか『わるいこと』なんかは、ショートフィルム感というか・・・。
ツッチー(ARIA)
『コイゴコロ』も『わるいこと』も、放課後の話ですしね。「青春」の雰囲気がなんとなく近いですね。
キッシー(ハツキス)
『わるいこと』のあの空気感はいい!『コイゴコロ』もラスト3ページまでは、こんな切ないエンディングになるとは思わなかった。反則級の揺さぶられ方でした。
カズシ(別冊マガジン)
でも僕個人的には『鉛色の島』がチャンピオンかなと思ったんですよね。
ツッチー(ARIA)
色気がありますよね。
なかさん(なかよし)
うんうん、すごく単行本が売れるにおいがする。
けんぴち(シリウス)
コマ割りのテンポとか、カメラワークもよかったですよね!
なかさん(なかよし)
作家としてのポテンシャルは、正直『コイゴコロ』と『鉛色の島』が抜けていると思います。次の作品も読みたくなりました!
けんぴち(シリウス)
すごく作家性がある二人ですよね。作品も、手堅くまとめてるっていうよりは、タッチも心情描写も、この人にしか描けないものがある、というかんじ。
なかさん(なかよし)
そうですね。『鉛色の島』の作者が王道な少女漫画を描くと、王道だけど王道じゃないという、おもしろい作品がかけそう。『コイゴコロ』の作者の方は、すごく作品の幅がひろそうですよね。セリフのキレもバツグンにいいし。
サード番長(ヤンマガ サード)
そうですね、ぼくも会話がうまいなと思いました。会話のリズムがうまいと、漫画もうまいんですよね。コメディがかけそうなところにも将来性を感じました。ぜひ『ヤンマガ サード』に来てほしいですね~。
カズシ(別冊マガジン)
そうそう、コメディがかけそうな稀有なひとですよね。コミカルなのに表情がゆたかで、絵だけ見ててもおもしろかったです。この人はちょっと才能があるなと感じましたね。他の編集部にはゆずりたくない!(笑)
キッシー(ハツキス)
いやいや、僕もです! 『ヤンマガ サード』にも『別マガ』にも渡しませんよ!(笑)
けんぴち(シリウス)
いや~しかしデジタルオンリーで描いたときって、まだまだ線がこなれていないという印象があるんですけど、むしろこれって逆にデジタルじゃないとできないタッチですよね。線の太さを活かしているかんじが新鮮でいいなと。
しーげる(デザート)
たくさんの雑誌が集まった賞だと考えると、作品の幅の広さがある『コイゴコロ』がグランドチャンピオンにふさわしい気がしますね!短いページでこれだけ惹き付けるのも凄いし。
なかさん(なかよし)
そうですね。『コイゴコロ』は、去年グランプリになった八木原さんの作品のような情緒的な感じとはまたちがうところがよくて、漫画の幅広さを感じられたかな?と。去年と今年、グランドチャンピオンの傾向が違うのもスカウトFesならではですよね。
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なるほど。異論ある方いらっしゃいますか?
 
ないです!
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では、グランドチャンピオンは『コイゴコロ』に決定です!