5人のデビューが決定!!

Kiss、BE・LOVE、ハツキス、ITANの講談社女性コミック4誌による初の合同新人漫画賞
「オトナ少女漫画大賞」は、おかげさまで105通もの応募がありました。ありがとうございました。
応募作品は恋愛ものからSF、時代物まで幅広いながらも、この賞のキャッチフレーズで
ある「一生少女漫画主義」にふさわしい作品ばかりでした。応募作品のレベルが非常に高く
選考は難航いたしましたが、すべての受賞作品が決まりましたので発表させていただきます。


「サイソウラヴァ―ズ」江唯みじ子    大賞

「サイソウラヴァ―ズ」42ページ
江唯みじ子 34歳

連載準備金30万円&
Kiss7月号(5月25日発売)より連載予定!!


◆ストーリー
主人公の蓮(れん)は短気で、彼氏が出来ても厳しい
駄目出しをしてしまい振られることの繰り返し。そん
な時、飲み会で雪也(ゆきや)と出会う。蓮は雪也に
は特に興味もなかったのだが連絡先を聞かれて付き合
うことに。雪也は蓮の心をまるで見透かしているかの
ような気配りで、短気の蓮も付き合っていてまったく
ストレスを感じない。付き合って一年半、蓮は妊娠。
二人は結婚し、女の子が生まれたが、子育てのイライ
ラが募る蓮。そんな彼女に、雪也は“衝撃の告白”を
する――!?

◆講評
Kiss編集長 鈴木学
力作ぞろいだった第1回オトナ少女漫画大賞応募作の中で、私が一番の高得点を付けたのは
この作品でした。私たち編集者は漫画を読んでいると、無意識のうちにストーリー展開を予測し
てしまうとこがあります。予測のままのありがちな展開だと、正直つまらない。この作品には
予測もしなかった思わぬところに連れていかれ、ハラハラ・ドキドキ心を鷲掴みにされました!
「この先、どーなっちゃうの!?」と。“子育て”“結婚”といった一見オトナな世界観の中で、
実はドキドキ・トキメキという少女漫画の本質を描く作品になるのではと期待しています!

BE・LOVE編集長 岩間秀和
受賞おめでとうございます。テーマの選び方、キャラ設定、次を読ませようとする物語のヒキ。
今回の新人賞の主旨に一番ハマっていて、応募作の中で頭一つ抜けていた印象です。そして、
作者が覚悟を持ってこの作品を描き切ろうと意志を感じました。欲を言えば、雪也が正体を
明かすまで、彼がただの暗い青年に見えてしまうところに、もう少し伏線を絡められたら、
後半をもっと楽しめるかなあと思いました。2話目が楽しみで、そしてこの家族の未来に
興味津々です。



「鉱石乙女」元田可奈子    東村アキコ賞

「鉱石乙女」40ページ
元田可奈子 26歳

ITAN32号(6月7日発売)に掲載決定!!


◆ストーリー
類まれな美しさを持つ、宝石と融合した少女たち。彼女たちは観賞用や愛玩の道具として消費されていた。大富豪のアルベール・ド・パザンは街で一人の鉱石少女の娼婦を身請けし、エスメラルダと名付けた。彼はエスメラルダを一人の女性として大事に保護するのだが……?

◆講評
東村アキコ先生
オトナ少女漫画大賞ということで、青年誌とは違って、少女漫画でしか描くことのできない感性が
光っていると感じる作品を選びました。「鉱石乙女」は、これまで少女漫画界で脈々と培われてきた
≪今、ここ(現代の日本でって意味ですね)でない場所で物語が紡がれることにより、題材が
より開花する≫
という伝統をうまく取り入れているように感じました。そして、単純に読んでいて
トキメキました。日常を描く、けだるげな漫画がなんとなく多いこの時代に、ぜひ風穴をあけて
ほしいです!!



「ひとを編むひと」あべまりな    末次由紀賞

「ひとを編むひと」32ページ
あべまりな 19歳

ハツキス5月号(4月13日発売)に
掲載決定!!

◆ストーリー
ジークは死体の一部を生きたパーツとして蘇らせることができる不思議な能力を持つ。彼はその力を使って体の不自由な人々を助ける仕事をしている。ある時、片方の腕のない少女・ティアと知り合う。彼女はそのことを理由に親に捨てられた過去を持っていて……。


◆講評
末次由紀先生
人間ドラマを扱った作品が多く、「オトナ少女漫画」に相応しいテーマ性を感じました。感性をつぶさず物語に乗せている繊細さは少女漫画そのもので、共感できる点が多かったです。気になったのは絵柄の薄さ。キャラクターを魅力的に描こうという点で粘りが足りない印象でした。背景やトーンワークももう一踏ん張りできたら、作品にもっと濃度と読み応えが出たのでは。人の心を描こう、エピソードに乗せて想いを描こうという気持ちは伝わってきたので、表現の点でもっと丁寧さと描き込むしつこさが欲しいと感じました。読者が「読んだ甲斐がある」と思うレベルに作品があることはとても大事なことです。粘り強く頑張っていってください!



「運命線でダンス」原 夏見    小川彌生賞&雲田はるこ賞

「運命線でダンス」32ページ
原 夏見 27歳

ハツキス5月号(4月13日発売)に
掲載決定!!

◆ストーリー
美大生の淳(じゅん)はデザイン科から絵画科へ進路変更するかで悩む日々。一方、高校生で妹の美那(みな)はひたむきにバレエのレッスンに打ち込んでいる。帰りの電車がたまたま一緒になった日、妹が内に秘める情熱を知った淳は自分に嘘のない生き方をしようと決意するのだが?


◆講評
小川彌生先生
絵の力で印象的なシーンを見せる、という意識を強く感じ、それがしっかり出来ている作品だったので選ばせていただきました。一般に、デッサン力などは訓練で強化する事が出来ますが、絵心やセンスは持って生まれたものが重要ですので、素晴らしいアドバンテージをお持ちだと思います。伸ばすところがあるとすれば、構成でしょうか。印象的なシーンは、挿入するタイミングや分量で効果がまったく違ってきますので、短編の上手い作家などを研究して長所を伸ばされると良いと思います。

雲田はるこ先生
美術学生さんの、とても素直でリアルな心情が伝わって来て、共感される方が多いのではないかしらと思いました。主人公の淳ちゃんの進路はとても悩ましいし、答えのないものですが、自由奔放でかっこいい妹の美那ちゃん。それから生ける巨匠・池田先生。淳ちゃんはとても良い人間関係に恵まれてるので、このお二人がいれば絶対大丈夫と思えました。絵画科のメガネ天パの先生も男前だし…素敵。絵も、黒-トーン-白のバランスが美しくて、可憐です。生半可なセンスでは作れない画面です。今後も何作も描き上げて、魅力的な漫画を作り上げていってください。



「悪魔は××しない」ほしのもも    特別賞

「悪魔は××しない」35ページ
ほしのもも 37歳

ITANに掲載決定!(号数未定)


◆ストーリー
人間の欲望に付け込んで堕落させる――。それが悪魔の仕事。人間を罠にかけ悪魔の世界で出世を目指す主人公は、きよまさという青年に目を付けて堕落させようとするのだが、きよまさは品行方正で悪魔の手には乗ってこず……?

◆講評
ITAN編集長 岩間秀和
悪魔モノは、投稿作でよく読むので、新味を感じることがあまりない昨今でしたが、この作品は、悪魔のキャラ、そしてストーリーがしっかりしていて、最後ホロッとさせる…。人間をしっかり描こうという作者の思いを感じました。一方、課題もいろいろ。悪魔が人間を誘惑するルールがわかりにくかったり、画面が込み入っていたり。わかりやすいストーリー運びを身につけて、多くの読者を魅了する話づくりを目指してください。



惜しくも受賞には至りませんでしたが、最終選考に残った作品はコチラ!!
「ヴィクターの取材手帳」「フォーリン」「世界に靴が生まれた日」「まりこのブルー」



第2回オトナ少女漫画大賞も開催が決定!!

詳細は2016年夏ごろにホームページ、各誌にて発表予定です。