恋する気持ちでスイッチオン、
フシギ現象が巻き起こる!
おしゃれな日野ちゃんは気持ちが「顔に出る」ようになり……。星新一ファンはきっと好き(なハズ)、SF×SS×LOVEワールド!
毎日彼を目で追いかけていたら彼が立体現像された「ぜんぶやきつけろ」、気になるアイツが水溶性なら身も心も溺れられる「愛に溺れろ」など恋の甘くてオイシイところだけをすくって不思議なスパイスを振りかけた短編集。好きな人と目が合ったときのような「うふふん」とした読後感が最高♪ SF(すこし・フシギ)と恋愛の相性がこんなにも良いなんて! 1巻はとある理由から電子書籍ではなく紙で読むのを推奨いたします。第10話のマンガでしか出来ない表現に胸キュンしてください♡
©中村ゆうひ/講談社
この怪物に
恋をしてはいけません。
ファーストキスを奪い「あれ、ときめかねえ」という暴言を吐いた挙句、この屈託のない笑顔! 天然小悪魔男子コワイ!(ケドやめらんねェ)
「好きってどんな気持ち?」「友達ってどう作ればいいの?」今さら誰にも聞けないギモン、その答えを見つけられないまま大人になってしまった人にこそ読んで欲しいマンガ。水谷雫はテストで一番を取ることにしか興味がない女の子。入学初日に流血事件を起こして以来、不登校の吉田春の家へプリントを届けに行ったところ友達認定され、告白までされてしまうのだが――。恋愛マンガと呼んでしまうのは勿体ない、誰かと繋がる温かさと「怖さ」を描いた名作!
©ろびこ/講談社
金なし、男なし、アラサー。
女はつらいよ。
心に迫る名言だらけ、ヘタなモテ本よりこれを読め! 同世代の女性読者から圧倒的支持を得て「このマンガがすごい! 2014」オンナ編堂々のランクイン!
3年同棲していた恋人にフラれたアラサーの長女・有香、奔放な妹・すみ香、事実上離婚状態の母、オンナ3人を描いた物語。振られた彼氏を見返したい女に向けられた「男は別れた女の成長なんか、ひとつも興味ないよ」、好意を抱いた相手が妻帯者と知った女の「損してる暇なんてない」など作中の言葉が心を引っ掻く。対象年齢をあえてアラサー以上とさせていただきたい。自分の価値観、スピードで生きていきたいだけなのに何かに追われ焦る感覚に既視感をおぼえるはず。心がヒリつくので取扱注意。
©鳥飼茜/講談社
恋が始まった瞬間の全能感と疾走感を
真空パックにしたら、こんなマンガになる。
諫山創(『進撃の巨人』)をして「今までに読んだことがないジャンルのマンガ!」と言わしめた疾走感を体感せよ!
開始2Pで告白、5Pで両思い、6Pで彼女が消滅。怒濤の展開で始まる本作は恋→両思い→消滅の無限ループ。あるときは中学の同級生、あるときは小学生、またあるときは未亡人と見た目も性格もバラバラな女たちに恋する主人公。女たちに共通するのは“長谷部りの”って名前だけ。作中に散りばめられた言葉の強さは天下一品。一目惚れの瞬間を描いたシーン「オレの血が骨が遺伝子が染色体が一気に騒いで愛しい長谷部の名前を呼んだ」は何度読んでもゾクゾクする!
©高木ユーナ/講談社
大人の恋愛は「好き」だけでは
両想いになれない。
こんなにも優しさと愛しさに満ちた別れのシーンが他にあっただろうか?
気持ちだけで突っ走れる10代の恋愛とは違う大人のそれを描く短編集。恋の始まりを描く1巻、恋の終わりが描かれる3巻と話数によって切り取られる情景は違えど共通するのは恋の切なさ。「好き」は他人を身近にさせ「付き合う」は他人を自分の一部にしてしまう。賛否両論を巻き起こした3巻22話は不倫の話。いけないことだって分かってる、でも好きになったら仕方ない。楽しさが描かれているのに苦しくなるのはその先に別れが見えている関係だから。ラストの言葉、あなたはどう受け止めますか?
©谷川史子/講談社
自分×義弟×コスプレした自分、
世にも奇妙な三角関係!
女子高生コスプレの最中に義弟とバッタリ! 他人のフリをしたところから嘘にまみれた2重生活が始まった──!!
20歳の女子大生・高槻湊は友達の高校時代の制服を着て渋谷に出かけたところ、偶然にも同い年の義弟・透に遭遇。湊は女子高生・みなを演じ切り抜けようとしたところ、それを素直に信じた透がみなに一目惚れ。透の女癖の悪さに迷惑を被ってきた湊は、みなを通じて透を真っ当な性格にしようと試みるが……。恋愛経験ゼロの主人公と、イケメンリア充の弟が嘘に巻き込まれていく二重恋愛コメディー。
©金田一蓮十郎/講談社
最後は泣くと知ってたら
恋なんてしなかった。
「好きな人を傷つけて別れたことがある」。思い当たるフシ、ありませんか――?
トルストイの格言「幸福な家庭はどれも似たものだが、不幸な家庭はそれぞれに不幸である」は恋愛にも言えること。帰宅中に交通事故に遭った男。助けてくれた女に見覚えはあるが誰か分からない。病院で目覚めた男は彼女が誰かを思い出すべく元彼女との思い出を振り返るが・・・・・・。自分の弱さから相手を傷つけ強制終了した恋物語の数々に「古傷を抉られる」と読者が阿鼻叫喚をあげた問題作。恋は甘くて楽しいだけじゃない。
©徐譽庭・絵本奈央/講談社
甘さとほろ苦さの程よいバランス。
恋とチョコはよく似ている。
イケメン兄弟(少女マンガには珍しく奥二重!)はあくまで脇役。この作品の主役は登場する全ての人、かも。
バレンタインといえばチョコレート。ならばイケメン兄弟が経営するチョコレート専門店を舞台にした作品はいかが? 主役は美形兄弟ではなくお客さんたち。恋の甘酸っぱさ(冬味)、ほろ苦さ(春味)、優しい甘さ(夏味)を堪能し、秋味を読めば誰かにオススメしたくなってくる。優しい世界に包まれれば生きるのはしんどいことばかりじゃないかもと思えてくる。チョコのように味わい深くて何度も開きたくなる美味しい1冊です。
©末次由紀/講談社